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5G対応ドローンがつくる未来

2025.09.18

近年、ドローンは空撮や趣味の領域を超え、産業や物流などの分野でも活用するなど進化を遂げており、作業の効率化とコスト削減に大きく貢献しています。

そして今、このドローンの進化を一段階上のレベルへと押し上げる、強力な技術が登場しました。それが【第5世代移動通信システム(5G)】です。

この5G対応ドローンは、「空の産業革命」をさらに加速させ、インフラの安全確保から過疎地域の物流課題の解決、そして災害時の迅速な救助活動に至るまで、社会全体の課題解決に貢献する可能性を秘めています。

今回はこの5G対応ドローンが、どのような分野で、世の中にどのような革新をもたらし、私たちの社会に影響があるのか、【第5世代移動通信システム(5G)】にも触れながら掘り下げていきます。

ローカル5Gが存在する現代

ローカル5Gは、ドローン技術の持つポテンシャルを最大限に引き出し、これまでの限界を超えた新しい産業と社会の形を創造しようとしています。特に、ローカル5Gが持つ**「超低遅延」「高セキュリティ・安定性」の特性は、ドローンを単なる撮影機材から「遠隔操作される自律的な作業ロボット」**へと進化させます。

ローカル5Gとは

2019年12月、日本においてローカル5Gの制度化と導入が始まりました。

簡単に説明すると、企業や自治体などが、自分たちの建物内や敷地内など、特定の限られたエリア内に独自で構築・運用する5Gネットワークのことです。

つまり、「自分専用のプライベートな高速5G回線」を作るイメージです。

一般的に携帯電話会社が全国に展開している5G(パブリック5G)とは異なり、利用者・エリアが限定的で、通信の安定性・制御性に優れているなどの特性があります。

また、ネットワークへの接続端末をSIMなどで制限できるため、高いセキュリティを確保できるという特徴もあります。

5G対応ドローンを活用するメリットとは

前述の通り、ローカル5Gは特定のエリアや敷地内で企業や自治体が自前で構築できる専用の5Gネットワークなのです。これにより、従来のWi-Fiやキャリアのパブリック5Gでは難しかった、ドローン運用の課題を解決できます。

またローカル5Gには上記の特性だけでなく、「超高速・大容量」「超低遅延」「多数同時接続」という特性もあるため、ドローンとの併用によるメリットとあわせてご紹介します!

1.高精細かつ大容量な映像を伝送できる!

5Gが誇る特性のひとつに超高速・大容量通信という特性があり、高解像度の4K/8K映像や、AI解析に必要な大量のデータをリアルタイムで伝送できるようになりました。

ドローンによるインフラ点検や災害監視では、4K/8Kといった高精細な映像をさまざまな技術に活用して課題解決するため、データ容量が非常に⼤きくなります。そのため、大容量なデータを遅延なくリアルタイムで地上に伝送できる5Gの搭載は、ドローン運用にとても適している特性といえるのです。

また遠隔地からの精密な監視や制御が可能になるので、遠方からドローンを飛ばす際にも最適ではないでしょうか。

2. 超低遅延のためリアルタイムで状況を伝送可能!

インフラ点検や災害応急復旧のためのドローンの遠隔操作には大容量に加え、リアルタイムに映像を伝送することも求められており、わずかな遅延も許されません。

そこで超低遅延という5Gの特性が、ドローンの遠隔操作に活かされています。

操作信号の遅延を極限まで削減し、遠隔地からでもまるで現場にいるようなミリ秒単位のリアルタイム制御が実現します。

これにより予期せぬ障害物や突発的な状況に対し、即座に操作が反映されるため、衝突や事故のリスクを低減できたり、飛行中に突発的な障害物や急な天候変化が発生した場合、操縦者からの緊急停止や回避操作の信号が瞬時にドローンに伝わり、衝突や墜落のリスクが低減します。

またドローンを操縦者の目視できない範囲(山脈の向こう、工場の内部、長大な送電線など)で飛ばす際も安全性が劇的に向上するため、人命に関わる危険な作業や精密な作業の無人化などにも貢献できるのです。

3. 多数同時接続

言葉の意味からイメージはつくかと思いますが、簡単に申し上げると

大勢で安定したチームプレイが可能になる」ということです。

従来の通信(4G/Wi-Fi)では、多数のドローンが一つのエリアに集まると、通信の「渋滞」が発生し、個々のドローンへの指令が遅れたり、途切れたりと、墜落などのリスクが高まりました。

ですが、5Gを使用することで、従来の約10倍、理論上は1平方キロメートルあたり100万台もの端末を同時に接続できるようになりました。

これにより、一度に数十機や数百機のドローンを飛ばしても、それぞれのドローンが安定した専用回線を持っているかのように確実に通信ができるのです。

 

この特性を最大限に活かしたものが、先日まで大阪にて行われていた「大阪万博」でも披露されていたドローンショー(ドローン花火)です!!

ドローンショーはローカル5Gの特性である【多数同時接続】があるからこそ

美しい作品を作ることができているのです!

5Gの多数同時接続によって、「多くのドローンをネットワークに繋ぐ」ことが可能になり

本章2つ目でお話しした、超低遅延によって「それらを正確に、同時に動かす」ことが可能になるため、大規模で緻密なドローンショーが安全かつ安定して実現しています。

 

知っているものに触れながら学ぶことで、

情報が頭に残りやすく、より興味深く感じられますね…! 

 

またドローンを「群れ(スウォーム)」として使うことも多数同時接続の最大のメリットであり、ドローンショーに活かされている特徴です。

従来のドローンでは単機で作業するため、時間がかかり、連携が不安定で複雑なフォーメーションは困難でしたが

5Gによるドローン群運用をすることで、複数機でエリアを分担し、同時に作業を完了できるのです。

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5G対応ドローンの活用性

前章でドローンショーについて少し触れましたが、このように5G対応ドローンはほかにも社会に貢献している場面が多くあります。

その一部を具体例と合わせて少しだけ、紹介していきます!

活用① ゴルフ場での「忘れ物捜索」「芝の管理」

ゴルフ場はどの場所もとても広く確保されていますよね

 

あの場所で忘れ物があったら、、、詮索にどれだけ時間がかかるでしょう…

 

そこで、活躍するのがローカル5G対応ドローンです!

 

従来は、従業員が広大なコースを巡回して、落とし物や忘れ物を探す作業に膨大な時間がかかっていましたが、

人ではなく高速回線、4Kカメラを搭載したドローンが上空を巡回するようになり

リアルタイムで管理棟に伝送出来るようになったため

あの広いコースを1コース当たり2分前後で完了できるようになったそうです!

 

とても効率的ですし、従業員の方の負担を減らす役割となっていますよね

 

また同時に芝の色や状態を詳細に確認できるため、芝の生育管理の負担軽減にも繋がっているそうです!

 

少し番外編ですが、もう一つ広い場所での活躍が期待されるのが「農業」!

ドローン空撮の画像をAIで解析することで、日々の収穫予測や病害虫の発生個所を迅速に特定し生産性の向上を実現することができるかもしれません。

活用② 物流・配送サービス

人手不足や高齢化が進む地域では「買い物難民」「物流の維持」という課題があるため、それを解決する手段として注目されています。

特に離島や山間部といったアクセスが困難な地域、または災害時などの被災地への生活必需品や医薬品の配送が求められた際に、ドローン配送が効果的と言われています。

5Gが活きる点としては、

長距離でも安定した通信を確保できる

・荷物の積み替えや離着陸の制御の際に超低遅延という特性により、ドローンや自動倉庫と連携して実行できる

これらの2点が大きいかと思います。

 

また、先ほど話にでたゴルフ場では

顧客満足度向上のためドローンによる飲食物の即時配送サービスを行っていたり、

離島や山間部での食料品・医薬品の定期配送も行われているそうです。

 

意外な場所でも5G対応ドローンは活躍して、いろんなものに活用できる可能性を秘めていそうですね…!!

活用③ ライブ中継

 

中継はその場の会場にいない方や場内にいる観客にも、その場の様子や雰囲気を伝える手段。

そのため、正確性や臨場感のある中継には見応えがあるのではないでしょうか?

 

コロナに伴う来場者数の減少や、魅力あるコンテンツ不足による非来場者からの

収入の伸び悩み等がスタジアム運営において大きな課題となっていたそうですが、

ローカル5Gドローンや360°カメラ、4K・8Kカメラ等を用いることで

来場者や非来場者に対し、自由視点での映像や臨場感のあるダイナミックな映像中継が可能になったそうです!

 

また最近では、それらの映像データを利用した

デジタルトレカ(デジタル化された選手のトレーディングカード)やオンラインギフティング(オンライン上で応援している選手にギフトをおくる)等も増えてきて、

新たな観戦体験・応援スタイルの提供も見受けられます。

 

動画サイトなどにドローンを使った中継映像を投稿されている方もいるので

是非、検索して見てみてください(^-^)

ドローンの魅力もたくさん感じていただけると思います!

まとめ

「産業の裏方」だけでなく、「生活の利便性」や「感動体験の創造」という形で、私たちの日常に深く関わり始めていることを示しています。

ここまで5G対応ドローンの社会における活躍例を見てきて

ドローンはカメラなどで撮影したものを多方面に活用する「感動体験の創造」のイメージがあった方も多いかと思いますが

生活の必需品に関することや産業の裏方として機能する役割も担っていく未来が待っているのではないでしょうか。

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